17.時空の色
『仲順節』
別れても互に ご縁あてからや
糸に貫く花の 散りてぬきゆめ
<歌意>
たとえ別れることがあっても、縁があって結ばれたからには糸で貫いた花が散らないように、
決して離れることはありません。
《《仲順節》は、相思相愛の男女を鴛鴦の姿に重ね合わせ表現した琉球舞踊「天川」の入羽の音曲として演奏されます。また、組踊「手水の縁」の劇中では登場人物である恋仲の男女が別れを惜しむ場面で歌われます。
古写真と現在の首里を見比べると、移ろいゆく時代の中で変わってゆく景色と変わらない景色があることに気づきます。
「古都首里の街並みを歩くと変わりゆく首里を楽しみつつ、時空を越えてそこに生きた人々に思いを巡らせることができるのではないでしょうか。
琉球古典音楽演奏家 親川 遥
森政三
文部省技官として首里城の解体修理工事を担当しました。
戦前、戦後の首里城復元に尽力をした人物です。
戦前の首里城の写真も多く残しました。