08.首里城の夜の色
『干瀬節』
名に立ちゆる今日や 月影も清らさ
思里よ誘て 眺めぼしやの
<歌意>
名高い十五夜の今宵は月影も美しい
愛しい御方を誘って眺めたいものです
《思里》とは、女性から男性へ愛情を込めた呼称です。《干瀬節》は独唱曲としても知られ、琉歌(歌詞)を変えて歌われることも多い楽曲です。哀愁漂う曲想を持ち、感傷的な情念や恋慕の情など恋の歌に多く用いられます。
西のアザナから眺める首里の夜景。色鮮やかな絶景に多くの人々が心を癒しています。しかし、現在のように電気のない王朝時代の夜は、まさに闇夜だったことでしょう。その中で夜眺めるものといえば、月や星ではないでしょうか。特に月には神秘的な力があり、古より人々は月を愛でてきました。恋人と楽しく眺めることもあれば、一人で眺めては物思いに更けるなど様々な心情の変化が起こります。
夜景を眺めるも月を眺めるも、胸中では同じことが行われているのではないでしょうか。「眺めては思う」、それこそ今も昔も変わらない普遍的な人間の感情なのです。
琉球古典音楽演奏家 親川 遥
雨乞御嶽
かつて、大干ばつの時に国がこの御嶽で雨乞いの祈願をしたことから「雨乞御嶽(雨乞嶽)」と呼ばれています。
この御嶽は玉城城(タマグスクグスク)の方角を向いており、そこに祀られている雨降りの神様へのお通しであったといわれています。
ここから南西方向への眺望はとても良く、首里八景のひとつです。
東道Dining
「首里東道(トゥンダー)Dining」から窓越しに一望できる首里城の美しき夜景は、人々を愉しませます。
”沖縄の今と昔をつなぐ”ことをコンセプトに美味しい沖縄料理が味わえます。