02.首里城 石の色

『揚作田節』
二葉から出でて 幾年が経たら
巌抱き松の もたへ清らさ

<歌意>
二葉の頃から幾年を経ただろうか
岩を抱くほどに茂った松の見事なことよ

《揚作田節》は豊年満作をはじめ、子孫や御代繁栄を祝う(祈願・予祝する)祝賀の曲です。高音域で力強く歌われ、テンポもリズミカルで活気に満ち溢れており、勢いと喜びを感じさせる曲想となっています。

松は古くから神々が宿る神聖な木と考えられてきました。また、一年を通して青々とした葉を茂らせる常緑樹で樹齢も長いことから、繁栄と長寿の象徴として人々から尊ばれてきました。

「石の文化」とも言われる美しく見事な首里の石造建造物は、今もなお多くの人々を魅了しています。しかし、この美しい石造建造物の裏には建造に携わった多くの先人達の知恵と経験、信念、苦労など様々な思いが込められています。何もないところから長い年月をかけて築き上げてきた首里の「石の文化」。まさに王国の技術の粋を集めた繁栄の象徴と言えるでしょう。

琉球古典音楽演奏家 親川 遥

金城町 石畳道

この石畳道は沖縄県指定文化財であり、14世紀から19世紀にかけて栄えた琉球王朝時代の城下町である金城町にあります。
「金城町石畳道」は長さ300mあり、琉球石灰岩が敷かれた石畳道で首里城から南部へ行く道として造られたそうです。
石畳の両脇に沖縄の古民家があり、風情があります。

玉陵 -たまうどぅん-

琉球王国、第二尚氏王統の歴代国王が葬られている陵墓です。
世界遺産のひとつで沖縄県最大の破風墓となっております。
墓室は三つに分かれており、中室は洗骨前の遺骸を安置する部屋で、東室は洗骨後の王と王妃、西室には、玉陵碑に記されている限られた家族が葬られたそうです。