06.祈りの色

『白鳥節(しるとぅやぶし)』
御船の高艫に 白鳥が居ちやうん
白鳥やあらぬ 思姉おすじ

<歌意>
御船の高いところに白い鳥がとまっているよ。いや、あれはただの鳥ではない。航海安全を守護する姉の霊神(をなり神)だよ。

沖縄では古より女性には神秘的な霊力が宿っているとされています。白い鳥や胡蝶に化身した姉あるいは妹の霊が唐(中国)や大和に旅する兄弟を守護するというもので、この信仰を「をなり神信仰」と呼んでいます。

姉妹は旅立ちの際、花向けとして自身が身につけていた物や想いを込めて織った手巾(手拭い)を送り、兄や弟は、その手巾に姉妹の霊力が宿り自分を守護してくれると信じ非常に大切に持っていたと言われています。また、旅に出る際には姉妹の髪を貰い受け、それを守り袋に入れて旅立つ風習もあったようです。

琉球古典音楽演奏家 親川 遥

達磨寺

正式名称は「達磨峰西来院達磨寺」
1573~1619年に建立されたとされていますが、実際の建立時期はそれよりも前にあります。
現在地に移転したのは明治初期頃3回目の建て替えを行い平成12年に落成。首里十二箇所巡り(テラマーイ)の一つで、卯・戌・亥の守り本尊が祀られています。

盛光寺

戦後、12代住職により再建され、現在に至ります。
首里十二箇所巡り(テラマーイ)に定められている4つの寺(盛光寺、慈眼院、安國寺、西来院)のうち一つです。
大日如来申(さる)、未(ひつじ)の干支の寺院として参拝に訪れる人々から親しまれています。